【事例付き】自社でもできる?気になるTwitterキャンペーンのやり方・注意点

Twitterでは、多くの企業がキャンペーンを開催して、ユーザーとコミュニケーションを強化しています。今回は、Twitterでキャンペーンを開催するにあたって、知っておくべきポイントについて解説します。また、実際にキャンペーンを開催した企業の事例も紹介します。

Twitterキャンペーンの参加方法

Twitterキャンペーンの主な参加方法には、次の3つがあります。

フォロー&リツイートキャンペーン

フォロー&リツイートキャンペーンは、アカウントのフォローと特定のツイートのリツイートをキャンペーンの参加要件とするものです。ユーザーがキャンペーンに参加しやすいのが特長で、すでにフォローしているユーザーはリツイートだけで参加できます。

リツイートには、ツイートをそのままリツイートするものとコメントを加えられる引用リツイートがありますが、引用リツイートするユーザーもいるので、そこでユーザーの思いを知ることもできます。

フォロー&ハッシュタグキャンペーン

キャンペーンの参加要件として、アカウントのフォローとキャンペーン参加用のハッシュタグをつけて投稿してもらうもので、ハッシュタグに加えてテーマに沿った写真やアイデアなどを一緒にツイートしてもらう形式もあります。

ハッシュタグ+写真/アイデアを参加要件とするキャンペーンは、フォロー&リツイートキャンペーンに比べると、参加の敷居が高くなりますが、その分ブランドのファンや既存顧客など、エンゲージメントの高いユーザーが参加してくれる傾向があります。

なお、集めた写真やアイデアなどをWebサイトでまとめて紹介するなど、その後活用する予定がある場合は、その旨を明記しておきましょう。

フォロー&カンバセーショナルカードキャンペーン

アカウントのフォローと、キャンペーン告知のツイートに設定してある選択肢(ハッシュタグ)を選んでもらって参加するキャンペーンです。

ユーザーが選択肢を選ぶとそのハッシュタグが入ったツイートが作成されるので、ユーザーはそれを送信すれば参加完了です。簡単に参加できますし、ユーザーの気持ちを知ることもできるところがメリットです。

なお、カンバセーショナルカードは、広告管理画面から作成し、広告として配信する必要があります。初期設定では利用できないため、Twitterに申請する必要があります。

参考:カンバセーショナル広告とは何ですか?

企業によるTwitterキャンペーン、何が目的?

Twitterキャンペーンを開催する場合、何を目的にするかを最初に決めておく必要があります。

フォロワー数増加・ファンとのコミュニケーション

フォロワーを増やし、ファンとのコミュニケーションのきっかけを作ることを目的に開催できます。参加条件にアカウントのフォローがあるので、キャンペーンで新規フォロワーを増やせます。

リツイート、ハッシュタグ投稿、カンバセーショナルカード選択など、ユーザーにアクションをとってもらうことで、コミュニケーションにもつなげられます。

商材やサービスの拡散・認知度向上

参加条件に、リツイートやハッシュタグ投稿を含めれば、フォロワー外にも表示されるので、多くの人に商品やサービスを知ってもらうきっかけになります。既存フォロワーのツイートを見てキャンペーンに参加してくれる場合もあります。

アプリダウンロード・販売促進

アプリダウンロード、販売促進を目的とする場合は、そのアプリの存在や利便性を知ってもらうことを目指しましょう。

ゲームアプリであれば、参加条件にアプリ画像の投稿を含めれば、未プレイのユーザーに関心を持ってもらうことができますし、最近遊んでいない既存ユーザーに再プレイするきっかけにしてもらうことができます。

キャンペーンをきっかけに、未ダウンロードのユーザーにフォローしてもらえれば、その後のツイートでアプリの便利さや活用方法などを伝えていくことができます。

キャンペーン前に決めること

キャンペーン前に、以下のことを決めておいてください。決めないで始めると、参加者が想定外に少なかったり、参加者データを抽出できなかったりと、キャンペーンが失敗してしまうことがあります。

ターゲット層とキャンペーン内容

誰に向けたキャンペーンなのか、どんな人に参加してほしいのかをまず考えます。それが決まるとキャンペーンの内容も変わってきます。例えば、主婦向けなのか、学生向けなのかでプレゼント内容も変わりますし、キャンペーンのお題も変わるでしょう。

まずはターゲットを明確にして、キャンペーン内容を決めてください。

期間

キャンペーンの実施期間を決めます。短すぎると参加者が集まりませんし、長すぎると飽きられてしまいます。参加者が多数見込める内容であれば、1日など短期でもかまいませんが、通常1週間〜2週間程度をキャンペーンとする場合が多いようです。

時期によって、キャンペーンの内容も変わってきます。夏なら夏休みに関係するテーマ、12月ならクリスマスに関係するテーマなど、季節やイベントにあわせて考えるとよいでしょう。

予算(広告・景品など)

キャンペーンに投資できる予算はあらかじめ確保しておきましょう。景品の費用、広告費用などを見積もっておきます。

抽選方法

抽選方法は、応募者の中から機械的に自動で選ぶ方法、応募内容を加味して選ぶ方法があります。写真やアイデアの投稿が参加条件の場合は、後者で選ぶことが多いようです。

応募内容を考慮するのか、完全にランダムなのかは、キャンペーン内容の説明に明記しておくとよいでしょう。

応募者・当選者へのDMや返信対応

当選通知、プレゼントの送付先のやり取り方法を決めておきます。個人情報の取扱についても明記しておきます。

当選通知は、キャンペーンの締め切り後に抽選して、当選者にDMで通知するやり方が一般的です。DMで賞品の発送方法や送付先について連絡します。

インスタントウィンというスタイルでは、応募書が参加要件を満たすと、自動的に当選結果を返信するオートリプライを利用できます。ただし、オートリプライを利用する場合は、以下の2点に注意する必要があります。

  • リプライ送信のリミット
    認証バッジが無い、一般アカウントの場合は、1日に送信できるリプライ上限は2,400件となっています。上限を超えるとリプライできなくなります。
  • アカウントの制限・スパム判定
    リプライのツイート内にURLリンクなどがある場合、一度に大量に送信すると、スパム判定されてアカウントに制限がかかる場合があります。

オートリプライを利用する場合は、専用のキャンペーンツールなどを利用するとよいでしょう。また、当選者のみにリプライが表示できる「シークレットリプライ」という機能が使えるキャンペーンツールもあります。

ハッシュタグ

ハッシュタグは、キャンペーン参加のツイートを抽出するのにも使われます。キャンペーンで使うハッシュタグはあらかじめ決めておきましょう。

キャンペーン内容や製品・サービス名がわかるようなものを複数設定する事例が多いです。よくある一般名詞のハッシュタグのみを設定すると、キャンペーン以外のツイートと混ざってしまうので注意してください。

事例紹介 Twitterキャンペーン

Twitterキャンペーンを実施した企業から成果やコツについて教えていただきました。

株式会社シード様

Twitterキャンペーン事例-1

コンタクトレンズの製造・販売を行うシード様では、フォロー&リツイートキャンペーンを2回実施し、フォロワー150人から5,000人までフォロワー数を増加させました。

初めてのキャンペーンでは学生を対象に開催しましたが、2回目のキャンペーンでは全年齢を対象にお正月にキャンペーンを開催し、クオカードや自社製品のプレゼントを行いました。

さらに3月には、猫用コンタクトレンズの発売2周年を記念したキャンペーンを開催し、ペットとの写真投稿を応募条件にしたり、早稲田大学広告研究会とコラボして、「わたし的大学生活3箇条」を考えて応募するキャンペーンも開催するなど、定期的なキャンペーンを続けています。

参考:Twitterキャンペーンでフォロワー増加!初めてでもミスなく運用できた【導入事例:株式会社シード様】

松井証券株式会社様

Twitterキャンペーン事例-2

松井証券様では、フォロー&リツイートキャンペーンや、大喜利キャンペーン、投票できるカンバセーショナルカードを使ったキャンペーンなど幅広く実施しています。

大喜利キャンペーンでは「○○できるネット証券」の「○○」を考えて投稿してもらうキャンペーンを実施したところ、「気軽に取引できる」などユーザーからの期待を感じられる投稿がありました。

キャンペーンの目的は、社名や金融商品、株主優待などの認知拡大など、その時々で設定しています。キャンペーンには、いつもおおよそ数千人のユーザーが参加しており、10万件以上の応募があったキャンペーンもあります。

大喜利はユーザーがネタを考えて投稿する必要があるためハードルが高く、その分参加者は少なくなりましたが、松井証券のことを考えて投稿してくれた人が多かったそうです。

「ロボアドde投資応援キャンペーン」という、4か月連続のキャンペーンを実施したときには、初めてオートリプライ機能を導入してみたり、景品の種類や当選人数を普段と変えてみたりした結果、想定より多くの反応がありました。

賞品については、数人に高額商品が当たるよりも大人数に少額商品が当たる方が反応は良いという傾向がわかったそうです。

参考:投資をより身近に!キャンペーンとモーメントカレンダーを活用して若年層にアプローチ【導入事例:松井証券様】

角川アスキー総合研究所様

Twitterキャンペーン事例-3

角川アスキー総合研究所様は、自社アカウント、クライアントアカウントで異なる目的でキャンペーンを開始しています。

自社アカウントの一つである、週間アスキーのアカウントでは、プレゼントキャンペーンを読者サービスとして開催しています。

同社では、Twitter社より日本語の全量ツイートデータを購入しており、クライアントのキャンペーンでは、そのデータを活用したリサーチサービスを提供しています。

具体的には、ハッシュタグ付きのツイートをして参加するキャンペーンを開催し、ハッシュタグを含むツイートをしたユーザーの属性、興味・関心などを全量データから分析するサービスです。

この分析により、特定のターゲットを狙ったキャンペーンでも、異なるユーザー層が反応することがわかっています。

例えば、「節約アプリ」のキャンペーンで、主婦層を想定ターゲットととしていたのに、実際にキャンペーンに参加したのは大学生が多かったということがありました。

節約=主婦と考えていましたが、Twitterでは仕送りやアルバイトで生活をやりくりしている学生のほうが節約アプリに高い関心を持っていたことがわかりました。

キャンペーン参加者の属性を踏まえて、以降のキャンペーンのメッセージやキーワードの打ち出し方を変更することもあるそうです。

参考:自社アカウントで得られた知見を活かし、リサーチ、運用代行をサービス化【導入事例:角川アスキー総合研究所様】

規約違反や景表法、キャンペーンの注意点

Twitterでキャンペーンを開催するにあたっては、いくつか気をつけるべきことがあります。

Twitterキャンペーンガイドラインをチェック

Twitterでは、キャンペーンガイドラインを公開しており、以下のような内容を定めています。

  • 複数アカウントを作成させない
  • 繰り返し同じツイートをさせない
  • すべての応募を確認できるように、主催者の@ユーザー名を含めてツイートしてもらう
  • キャンペーンに関連する話題を盛り込むように推奨する
  • Twitterルールに準拠する

詳細については、以下のガイドラインをご確認ください。

参考:キャンペーンの実施についてのガイドライン

景品表示法に準拠しよう

国内で懸賞を開催する場合は、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法、景表法)に準拠する必要があります。

事業者が単独で実施する「一般懸賞」においては、提供できる景品類の最高額及び総額が定められています。詳細については、消費者庁の「景品表示法」をご確認ください。

キャンペーンに役立つ運用ツール つぶやきデスクの便利な機能

運用管理ツール「つぶやきデスク」には、Twitterキャンペーンに役立つ便利な機能が用意されています。

検索フォルダ

特定のハッシュタグやキーワードを含むツイートを一括管理して、CSVダウンロードができる機能です。キャンペーン参加者のツイートの見落としなく、運用できます。CSVにダウンロードする時に、Twitterアカウントやツイート内容だけでなく、ユーザーのフォロー/フォロワー数、プロフィール、ツイート数などのデータもダウンロード可能です。
機能の詳細を見る

複数ユーザーへDMの一斉送信可能

当選者の通知を一括でできる機能です。配信先、メッセージをCSVで作成してアップロードすることができるので、ミスなく当選通知ができます。
機能の詳細を見る